
このニュースは、2025年8月17日、英国で痩せ薬の普及によって国民の寿命が想定以上に延び、将来の年金制度が危うくなる、という政府筋の警告が報じられた、海外の奇妙な話ですわ。健康になるんはええことやけどな、そのせいで年金もらえる年が遠のくかもしれんて、一体どないなっとるんやろか。笑うに笑えん話、ちょっと聞いていきなはれ。
このニュースの要点は、下記3つです。
- 英国で、『オゼンピック』など痩せ薬の普及が、想定外の平均寿命の延伸をもたらすと懸念されています。
- これにより年金支払い総額が増加し、すでに厳しい国家財政をさらに圧迫する可能性が指摘されています。
- 結果として、年金受給開始年齢が、現在の計画よりもさらに引き上げられる議論に繋がっています。
目次
「健康になる」ことが、国の新たな悩みの種に
英国で、『オゼンピック』や『マンジャロ』といった通称「痩せ薬」が150万人以上に普及した結果、政府内で奇妙な懸念が広まっています。それは、国民が想定以上に長生きしてしまい、国の年金財政が破綻しかねない、というものです。
これらの薬は、体重を平均で約15%減少させ、コレステロール値や血圧を改善するなど、大きな健康効果をもたらします。しかし、ある政府関係者は、メディアに対し「肥満は大きな死因の一つ。もし人々がずっと長生きし始めるなら、それはすぐに問題になる」と、その“想定外の効果”に懸念を示しています。
なぜ痩せ薬が年金に関係するのか?その意外なメカニズム
これまで、国は「平均寿命」を予測し、それに基づいて年金制度を設計してきました。その計算には、肥満が原因で早く亡くなる人々の数も、当然含まれています。
しかし、痩せ薬が広く普及し、これまで肥満が原因で亡くなっていた人々が健康になって長生きし始めると、国の平均寿命の予測が、良い意味で「外れる」ことになります。
- 長生きする人が増える → 年金を受け取る期間が長くなる → 国が支払う年金の総額が、想定以上に膨れ上がる
この結果、すでに財政難に苦しむ英国では、現在67歳への引き上げが決まっている年金受給開始年齢が、さらに引き上げられるのではないか、という議論が起きているのです。
政府内のジレンマ:「医療費削減」vs「年金破綻」
この問題は、英国政府内で深刻なジレンマを生んでいます。
- 保健省の視点:
ウェス・ストリーティング (Wes Streeting) 保健大臣は、痩せ薬の利用を拡大し、肥満による病気を減らすことで、国の医療費(年間約1920億ポンド)を削減したいと考えています。 - 財務省の視点:
一方、財務省は、すでに500億ポンドの財政の穴や、「トリプル・ロック」(年金額を物価・賃金・2.5%のうち最も高い上昇率で引き上げる制度)による負担増に苦しんでいます。ここに想定外の寿命の延伸が加われば、年金財政(年間約1514億ポンド)が持たないと懸念しているのです。
「国民の健康」と「国家の財政」、両方を天秤にかけなければならない、苦しい状況が生まれています。
比較して見えてくるポイント
個人の健康にとって良いことが、必ずしも社会全体にとって良いとは限らない。そのジレンマが見えてきます。
痩せ薬の普及
個人の視点 | 社会(国家財政)の視点 |
体重が減り、健康になることは、生活の質を高める素晴らしいことです。病気のリスクが減り、より長く活動的な人生を送れます。 | 国民が長生きすれば、年金や医療費の支払いが増加します。国の財政にとっては、予測していなかった大きな負担増となる可能性があります。 |
長生きすること
個人の視点 | 社会(国家財政)の視点 |
個人の幸福であり、誰もが望む基本的な権利です。一日でも長く、元気に生きたいと願うのは当然のことです。 | 社会保障制度を維持するためには、一人ひとりがより長く働き、税金や保険料を納める期間を延ばす必要に迫られます。 |
この英国のニュースは、世界一の長寿国であり、同様に深刻な年金問題を抱える日本にとって、対岸の火事ではありません。
日本でも、『オゼンピック』などのGLP-1受容体作動薬はすでに承認されており、今後、肥満治療薬としての利用が拡大していく可能性があります。
そうなれば、英国と同じように、私たちの平均寿命が国の想定を超えて延び、年金制度にさらなる圧力がかかる未来も十分に考えられます。
「健康になる」という、誰もが善意で信じている個人の努力が、回り回って社会全体の首を絞め、自分たちの年金受給開始年齢を引き上げることに繋がるかもしれない。この不都合な真実に、私たちは向き合い始める必要があるのかもしれません。
重要キーワード
「GLP-1受容体作動薬」とは?
『オゼンピック』や『マンジャロ』などの「痩せ薬」の正式な分類名です。もともとは2型糖尿病の治療薬として開発されましたが、強い食欲抑制効果と体重減少効果があるため、世界的に利用が拡大しています。この記事では、その医学的な効果が、予期せぬ経済的な問題(年金問題)を引き起こす、という皮肉な状況を生み出しています。
「年金財政」とは?
国が運営する年金制度の、収入(保険料)と支出(年金給付)のバランスのことです。少子高齢化により、収入は減り、支出は増える一方です。今回のニュースは、そこに「痩せ薬による想定外の長寿化」という、新たな支出増加要因が加わる可能性を指摘しており、制度の持続可能性がさらに厳しくなることを示唆しています。
みんなの生声
まとめ
あらためて、このニュースの要点をおさらいします。
- 英国で、『オゼンピック』など痩せ薬の普及が、想定外の平均寿命の延伸をもたらすと懸念されています。
- これにより年金支払い総額が増加し、すでに厳しい国家財政をさらに圧迫する可能性が指摘されています。
- 結果として、年金受給開始年齢が、現在の計画よりもさらに引き上げられる議論に繋がっています。
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英国で、『オゼンピック』など痩せ薬の普及が、想定外の平均寿命の延伸をもたらすと懸念されています。
これにより年金支払い総額が増加し、すでに厳しい国家財政をさらに圧迫する可能性が指摘されています。
結果として、年金受給開始年齢が、現在の計画よりもさらに引き上げられる議論に繋がっています。
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